仙台フィル/第345回定期演奏会

2021.5.22 sat.
5月のコンサート鑑賞は仙台フィルの定期へ。先月は演奏会に出かけるのをお休みしたので3月のBCJ福島公演以来。仙台フィルは1月の定期以来。

仙台フィルは今年度のテーマの一つに協奏曲を、作曲家のセレクトとしてはブラームスを挙げているので、そのどちらをも満たすプログラムでした。


ハチャトゥリアン:フルート協奏曲
ブラームス/シェーンベルク編曲:ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 作品25(管弦楽版)

指揮:川瀬賢太郎
フルート:上野星矢

今回も2週間前くらいから予習開始。2曲とも聴けるだけ聴いて演奏会に行ってきました。どちらも1楽章からパッと明るい曲調ではないので取っつきにくい印象がありましたが、聴き込んでいくと好きなポイントが少しずつ見えてきて演奏会当日までは断片的ではありますが脳内再生もそこそこに。どちらかというとブラームス/シェーンベルクのピアノカルテットが好みで、ハチャトゥリアンは当日のライブ感を楽しもうと切り替えて行ってきました。

今回、川瀬さん指揮をぜひ見てみたいと思っての来場。川瀬さんは僕より2歳年上とほぼ同世代の若手指揮者がどのような振る舞いをして活躍されているのかを見てみたかった。


開演前のプレトークに現れたのは川瀬さんと、今回のフルートのソリスト上野星矢さん。2人は若い頃から親交が深いとのことでリラックスした雰囲気。1曲目からソリストの出番なのでトークもそこそこに、演奏会スタート。

予習では魅力が分かりにくかったハチャトゥリアンのフルートコンチェルトに冒頭から引き込まれた。なんとなく想像はついていたけど、フルートの超絶技巧を目の当たりにしたら面白くないわけがない。高音から低音まで豊かに表現される上野さんのフルートの世界に魅了されました。オケが休んでソリストだけの演奏になるパートなんかは緊張感漂って素晴らしい聞きどころ。

川瀬さんの情感ある躍動的な指揮も見ていて楽しい。若手の指揮者の伸びやかさはアスリートのスポーツを見ているような感じすらある。厚みのあるオケと呼応して負けないフルートの力強さを感じました。アンコールは上野さん自身の作曲。


休憩挟んで2曲目、ブラームス/シェーンベルク。今回の目当てとして聴きに来た1曲。ハチャトゥリアンの演奏ですっかり鑑賞スイッチ入ったので、ハチャトゥリアンも40分と長い曲でしたが同じく40分ほどのブラームス/シェーンベルクも集中して最後まで楽しめました。予習では、穏やかな冒頭のフレーズが好みな3楽章を中心に聴いていたけど、4楽章とも予習と印象が違って一つの楽章の中にある様々なシーン展開が面白かった。躍動する川瀬さんを見ているだけで楽しいんですが、4楽章の後半だったか、さーっとチェロ部隊が風向きを変えるかのように入ってくるパートが印象的。終盤、弦のトップ?にスポットが当たってトリオになる瞬間も。

最後は今日一番の大玉の打ち上げ花火用意しておきましたとばかりの盛り上がりでドッカーンと締めておしまい。最終楽章終わりのお客さんのフライング拍手、もう一呼吸置こうよーと思うのは僕だけですか?


プレトークで川瀬さんにより語られた今回のプログラムの共通点は2つ。1つはどちらもオリジナルをアレンジされた曲であること。ハチャトゥリアンの曲は元がヴァイオリンコンチェルトだったものを、ジャン=ピエール・ランパルの編曲によりフルートコンチェルトに。ブラームスのピアノカルテットはシェーンベルクが編曲してオーケストレーションしたもの。

もう1つの共通点として挙げられたのがどちらの作曲当時の時代も恐慌、戦渦の大きな不安の時代にあったこと。いつの時代もと言ってしまえば元も子もないがコロナ禍の社会情勢に、これらの曲が与えてくれる力を、というメッセージは1つの分かりやすい答えだったかなとは思います。

クラシックに詳しい友人曰くマニアックなプログラムだった今回の演奏会でしたが、予習も本番のライブ感も十分楽しんでまた新しい世界に触れた1日でした。

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