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今度からお湯飲みます

土曜日、久しぶりに2歳の娘と2人きりで街に出掛けた。
たまには娘にも電車に乗る経験をさせてあげようと思い、
クルマはやめて二人で歩いて最寄り駅まで。
クルマで走ってしまえば5分もしないその道すがら、
娘にはたくさんの発見がある。
大人にとってはただの移動時間も、発見の連続。
目的地に早く着きたいために移動を手段と考える大人と、
目に見えるもの全てが観賞の対象である子ども。

娘のことを思うと、
時間を惜しまずにその全てに付き合ってあげたいが、
その先も考えて行って帰って来ての
全行程の最大公約数をとるべく
折り合いをつけるのが大人の仕事だ。
余裕を持った時間配分、
子どもの行動にいちいち注意しない心の余裕。
周囲の危険から子どもを守る危機察知能力と危険回避行動。
そして、時々自分も童心に帰って、一緒に感動する無邪気さ。

振り返ってみると気をつけなければいけないことはとても多く、
なかなかいっぺんに叶えられることではないが、
子どもの安全を最優先事項とするのが大前提だけど、
自分自身も楽しむことができる最高の遊びだと思う。

目的地まではたった一駅の乗車だったが、
空いた座席に座って外を眺める娘に、
眼前の光景はどのような記憶として
思い返されることになるのだろう?

この日は、僕の服を買うのに娘に付き合ってもらった。
服くらい一人でゆっくり選びたいと思わないでもないが、
まぁある程度決まりきったものを買う予定だったので、
娘と一緒に服の買い物ってどんな感じだろう?と
興味本位で一緒に来てみたところもある。

試着室は「かがみのおへや」ということにして、
一緒に入ってシャツやカットソーを着てみる。
娘に「パパはだかんぼ」と言われ、
娘もなぜか(というか当然か)真似して脱ぐ。

結局特に困るようなことはなく、普通に買い物できた。

娘に買い物に付き合ってもらったご褒美に、
2人でカフェでおやつタイムの約束をしてきた。
我が家も例に漏れず甘いものが好きな娘なので、
パン屋なりカフェなり、
お茶ができるところに行って
お店に置いてある甘いものは何でも食べる。

甘いもの、テイクアウトで買って、
家で食べれば飲み物代も安く上がるし、
金銭的にはその方が良いに決まってるが、
カフェで飲食するのは娘にもいい経験だと思う。

大人が座る席の間に潜り込んで、
サイズの合わない大きな椅子と机で食事し、
こぼさないように、散らかさないように、
お行儀よく食事することだったり、
周囲に配慮しながら過ごす時間だったり、
店員さんと言葉を交わすやりとりだったり、
そこに集う様々な人の様子を見ることだったり。
(まぁ、視線は眼の前のおやつにまっすぐなんですが。)

この日はパン屋併設のカフェに来てみた。
カフェに来たからといって、
まだ何かゆっくりと話し合ったりするような年頃でもないが、
小さな両手いっぱいで持ったフレンチトーストを
幸せそうに頬張るその表情を眺めるだけで、僕はお腹いっぱい。
多分、自分がその場で飲んでいるコーヒーがインスタントでも、
なんなら、きっとお湯でも気づかないくらい、
娘と2人でその場にいることが幸せだと思って過ごしている。
幸せなことに、その日はなんとかコーヒーの味も感じられた。

帰りの電車に乗って、歩いて帰って、
たった3時間くらいのお出かけだったが、
娘の楽しい思い出のひとかけらにでもなっていれば嬉しいが、
最悪、全部忘れられていたとしても、
あなたと過ごしたこのたった数時間だけでも、
自分は父になって良かったと思えるような、
瞬間の積み重ねを過ごさせてもらっているなと、
日々を振り返って本当に愛おしく思いました。